
カナダに長期滞在する方は、ホームステイからシェアハウスに移ることもあると思います。ここでは、カナダの部屋探しの方法、契約時の注意点などを紹介します。
部屋探しのポイントとなる、カナダの治安や私の体験談は以下の記事を参考にしてください。

留学生の多くは、はじめはホームステイで、慣れてきたら家賃を抑えるためにシェアハウスに住むことが多いと思います。
私は、夫婦でバンクーバーに引っ越したので、はじめはAirbnb(エアビー)に2週間滞在しました。その後はコンドミニアムのシェアルームに引っ越しました。
Airbnbは、世界中で利用されている民泊サービスです。家具家電が備え付けで、ホテルより安いので、短期観光者にはよいと思います。
カナダで賃貸物件の探し方
・インターネットの部屋探しサイトを利用する
私が主に利用していたのは、【JP Canada 】【Craigslist】【kijiji】になります。
【JP Canada】
基本的に、掲載されている内容が日本語になるので、英語に自信がない方でも利用できます。また、日本人の方が投稿していることが多いので、メールでのやりとりも日本語でできます。
シェアメイトが日本人ということが多いので、安心な反面、英語環境を望む人には不向きかもしれません。
【Craigslist 】
カナダではメジャーなサイトになります。こちらのサイトは全て英語ですが、他のサイトと比較して、掲載件数が多いのが特徴です。
掲載件数が多いので、表示方法を『map』にして、価格や部屋数など検索条件を絞ると見やすくなります。
もし気になる物件がありオーナーにメールを送っても、返事がないことも多いので、他の物件も並行して探すといいと思います。
【kijiji】
こちらのサイトも英語になります。
掲載件数も多いので、Craigslistと合わせて探すといいと思います。
・「FOR RENT」の看板を見つけて問い合わせる
住みたいエリアが決まっている場合は、そのエリアを歩いて「FOR RENT」の看板が出ていたら問い合わせる方法があります。
看板を出しているオーナーは、空き物件があるけど急いで探していない、比較的裕福な人であることが多いです。私の経験上、裕福なオーナーは賃貸の交渉がしやすく、心に余裕がある印象があります。

・不動産会社を利用する
カナダの不動産会社は基本的に、自社で持っている物件しか紹介してくれません。選択肢が少ない可能性があるので、すぐにいい物件を見つけるのは難しいかもしれません。
バンクーバーのお家事情
近年、カナダ全体で家賃価格が高騰しています。特にバンクーバーは上昇の一途をたどっており、カナダ人でも家の購入は難しく、ルームシェアしている人もいます。
ルームシェアとなると、自分個人の部屋があり、リビングルーム、キッチン、シャワー、洗面所、洗濯機は共有というところが多いです。
<部屋の大きさ>
・Bachelor(バチェラー):日本でいうワンルーム
・1BR:1ベッドルーム+リビングルーム
・2BR:2ベッドルーム+リビングルーム
・3BR:3ベッドルーム+リビングルーム
<家のタイプ>
・Detached house(一戸建て住宅)
建物も土地も一人のオーナーが所有するのが一般的です。カナダの一戸建てには、Basement(ベースメント、半地下)があり、1、2階にオーナー家族が住み、Basementにワーホリの方や留学生が住むことが多いです。
一戸建て住宅なので、ダウンタウンから少し離れた場所にあることが多いです。郊外にあるぶん、周囲の環境は静かです。
また、半地下なので家の造りによっては日当たりが良くない可能性があります。
【私の体験談】
2018年に Basementに住んでいました。
2BR: $2000(2018年当時)
家賃は、私たち夫婦とコロンビア人の友人3人で折半していました。
リビングルーム、キッチン、シャワー、洗面所は共有。マスタールームは私たち、シングルルームは友人が使用。掃除機と洗濯乾燥機はオーサーさんと共有で、週末のみ使用可能。
冷蔵庫やパントリーは友人と大まかに場所を決めていました。
ルームメイトの友人は学校が忙しく、あまり家にいない人だったので、自分一人の時が多く割と快適でした。シャワーも彼は朝、私たちは夜に使用するので混雑することもなかったです。
トイレットペーパー、キッチン用具など共有のものは、お金を出し合って購入していました。
オーナー家族もとてもいい人だったので、何かあればすぐに対応してくれ、郵便物もきちんと届けてくれました。クリスマスは夕食に招待してもらい、家族ぐるみで仲良くしてもらいました。
お互いルールを守って、ケンカせず、快適に生活できていました。
・Condominium(コンドミニアム)
日本の分譲マンションにあたり、分譲マンションがオーナーにより賃貸に出された物件です。
建物の1階に住民が利用できる、プールやジムがあることが多いです。
ダウンタウンはコンドミニアムが多いので、学校や仕事がダウンタウンの場合は、アクセスの点でいいと思います。
また、コンドミニアムは建物が新しく、綺麗な印象があります。
【私の体験談】
2018年に2ヶ月だけコンドミニアムに住んでいました。
マスタールーム:$1600(2018年当時)
私たち夫婦、カナダ人夫婦、メキシコ人の女性、メキシコ人の男性の6人暮らし。
私たちは部屋にシャワートイレが付いていたので、キッチン、洗濯乾燥機のみ共有でした。
メキシコ人の女性は Den(小さい部屋)にカーテンの敷居のみで寝ており、メキシコ人の男性は簡素な敷居の部屋でした。
家具や家電は比較的新しく、部屋内のバスルームは綺麗でした。
ルームメイトが多国籍だったので、夫以外との会話は英語でした。
ルームメイトの人柄は悪くないのですが、マリファナを吸う人がおり、オーナーもいい加減な人で、色々と不満だったので2ヶ月で退去しました。
自分たちが焦って探していたことと、事前の部屋の見学でもっとちゃんと確認すべきだったと反省しました。

・Laneway house(レーンウェイハウス)
日本でいう母屋に対する「離れ」のようなイメージ。バンクーバーでしか見かけない家のつくりです。同じ敷地内にメインの住戸とは離れた独立の玄関、キッチン、バスルームなどを備えた小さな住戸のことを表します。
私は住んだことはないのですが、夫と子供の3人家族だったらちょうどいいかな、と思っていました。
カナダの賃貸物件の特徴
・家具付き、家具なしか選ぶことができる
家探しサイトで検索するときに、家具付きの部屋か、家具なしの部屋か条件をつけて検索することができます。
家具なしの方が家賃が安いことが多いですが、自分で家具を揃えるコストがかかります。
留学生やワーホリの方は家具付きを選択することが多いと思いますが、物件によってはベッド、共有のソファ、最低限の調理器具のみのこともあります。
勉強するためのデスクやクローゼットなどの収納が欲しい場合は、実際に見学するときに確認しましょう。
・冷蔵庫、オーブン、ガスコンロつき
基本的に、カナダの物件は冷蔵庫、オーブン、ガス(電気)コンロが備え付けです。
プラスで、電子レンジ、食洗機などがついていることもあります。
洗濯乾燥機については、物件によります。部屋の中についていて自由に使えることもあれば、オーナーと共有、アパートの住民と共有、近所のコインランドリーに行かなければいけない、などのことがあります。探すときや見学の時によく確認しましょう。
・電気代や暖房費、水道代込みが多い
日本では、家賃とは別に、電気代、ガス代、水道代を支払うのが基本ですが、カナダでは家賃に含まれていることがあります。
WiFiについても家賃に含まれるのか、自分で契約が必要なのかよく確認しましょう。

部屋探しの時の注意点
【治安】
他の記事でも紹介しましたが、安心して生活するためにも治安の悪いエリアは避けて家探しをしましょう。
女性の場合は特に、見学の際には友達に付き合ってもらい、一人で行かないことをおすすめします。
【必ず見学に行く】
部屋の写真が実際のものとは違うことが多いです。実際に見学して、部屋の中の綺麗さ、まわりの環境、オーナーやルームメイトの人柄を確認しましょう。
【オーナー、ルームメイトの人柄を確認】
オーナーはきちんとした人か、何かあった時にいつでも連絡がとれるのか、実際に会って話すことで確認しましょう。トラブル防止のためにも大切です。
もし見学の際に、ルームメイトがいたら話してみましょう。共有スペースがある場合、ルームメイトの人柄によって、自分のストレス具合が変わってきます。
【ルールの確認】
物件情報や見学の際に、オーナーから住むにあたってのルールを提示される場合があります。
例えば、敷地内でタバコやマリファナ禁止、パーティー禁止、などがあります。私の場合は、洗濯機と掃除機の使用は週末のみ。というルールがありました。
契約する前には必ず確認しましょう。
【契約内容の確認】
契約に関するトラブルは多いです。
日本とは違うので、契約書はきちんと熟読し、納得したうえでサインしましょう。疑問や不明瞭が点があれば、必ずオーナーに確認してクリアにしましょう。
特に、月々の家賃の額、家賃に含まれること、デポジットなどお金のこと、契約期間、退去時の約束、ルールなどはよく確認しましょう。
【デポジットについて】
デポジットとは、日本でいう「敷金」「保証金」と呼ばれるものです。契約時にオーナーに支払います。
もし入居者が部屋を汚したり、壊したりということがあれば、清掃費や修理費ということでデポジットから使われます。
基本的に入居者が問題なく住めば、退去時にデポジットは返却されます。ただし、オーナーによっては色々と理由をつけてデポジットを返してくれないことがあります。
トラブルを避けるためにも、入居時に部屋のなかの写真を撮って保存しておきましょう。
【テイクオーバーについて】
テイクオーバー制度がある部屋では、契約時に入居者は、決められた金額を前の入居者に支払います。これが、家具家電を引き継ぐためのお金となます。入居者が退去時には、次の入居者に家具家電を引き継ぐのと引き換えにお金を受け取ります。
私はテイクオーバー制度がある部屋に住んだことはありません。
金額が人によって曖昧であることと、次の入居者がテイクオーバーを払ってくれる人でないといけないことなどから、トラブルになるリスクがあると思います。
【契約期間中の退去は難しい】
契約期間は1年というところが多いです。
もし契約期間内に退去することになった場合は、残りの期間の家賃を払い続ける、もしくは、他にも入居してくれる人を自分で探すかです。
あらかじめ、自分のビザの期間や引っ越しの予定を考えて部屋探しをしましょう。
最後に
カナダ生活を楽しむためにも、家選びはとても大切です。注意点が多く、何かとストレスに感じることもあると思いますが、焦らず、根気よく探しましょう。
オーナーやルームメイトに恵まれれば、よりハッピーな毎日を送れるはずです。
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