
カナダで働くといっても、日本と違うことがたくさんあります。ここでは、カナダでの仕事の探し方、面接について、トレーニングの注意点、お給料についてなど、私の体験をもとに紹介します。
私は、2018年にワーホリで、バンクーバーのタイレストランで働いていました。
現在は、モントリオールの日本食レストランでパートタイムの仕事をしています。
同じカナダ なので大きな違いはありませんが、主に共通していることを紹介したいと思います。
仕事の探し方
1)求人情報サイトを利用する
カナダには、バンクーバー、トロント、モントリオールなどそれぞれの都市で情報サイトがあります。
サイト内の求人コーナーから自分に合った仕事を探すことができます。
英語に自信がない方は日本語のサイト、英語に自信がある方は英語のサイトで探すといいと思います。
<バンクーバーの求人情報サイト>
<モントリオールの求人情報サイト>
日本人向けの求人サイトは、多くのお店が日本語で求人しています。ただし、オーナーやマネージャーが日本人ではないこともあるので、電話やメールのやりとりは英語の場合もあります。
私はバンクーバーの時は、JP Canadaの掲示板をみて応募しました。
タイ料理のお店で、オーナーや従業員の多くがタイ人でしたが、日本人の真面目で綺麗好きなところが好きで、日本人に働いて欲しいとJP Canadaに求人をだしていたそうです。
日本人が数人働いていましたが、面接の日程調整や面接は英語でした。
<英語の求人情報サイト>
上記は、カナダ 人も利用する主な求人サイトです。
英語に自信があり、すべて英語環境の職場を希望している人にはいいと思います。
ただし、中級以上の英語力が必要なので、ハードルは上がります。
2)お店に貼ってある求人チラシをみる
お店の扉や店内に求人募集の貼り紙があることがあります。
気になる募集があれば写真を撮って、お家に帰って考えて応募するのもいいと思います。
3)お店に直接問い合わせる
お気に入りのお店や、ぜひ働いてみたい!というところがあれば「今スタッフを募集していますか?」と聞いてみることもできます。
その際は、手元に履歴書を用意しておいて、すぐに渡せるようにしておくと好印象だと思います。
また、混雑している時間帯は避ける、身だしなみをきちんとするなど注意して訪問しましょう。
4)知り合いに紹介してもらう
私はモントリオールでは、お友達に今のお店を紹介してもらいました。
オーナーが信用しているお友達からの紹介なので、最初の連絡から働き始めまで1週間くらいでした。
コネクションは必要ですが、紹介してもらう方法だと色々とスムーズです。

履歴書の作成
履歴書は英語でResume(レジメ) もしくは、 CV (Curriculum Vitae)といいます。
以下が主な項目です。
①氏名、住所、連絡先
②Objective(希望職種)
ここで、ビザの種類、期限を記入してもいいと思います。
③Qualifications(適性、技能、経験)
④Employment History(職歴)
⑤Education(教育)
私はワーホリのはじめに2ヶ月間だけ語学学校に通っていたので、その間に自分で履歴書を作成して、学校の先生に添削してもらいました。
ちなみに、私はカバーレターは作成していません。
面接について
履歴書で好印象を持ってもらえたら、次は面接に呼ばれます。
面接の日程調整は、電話、テキスト、メールでのやりとりになります。
【面接の服装】
面接の服装は、日本のようにネクタイやスーツを着る必要はありません。ただし、Tシャツやジーンズはラフすぎるので、シャツ、ブラウス、キレイめのパンツといった格好にしましょう。
【面接で聞かれる内容】
お店によって多少の違いはありますが、私は以下のことを聞かれました。
・志望動機
・働くことが可能な曜日、時間
・ビザの種類、期限
・職務経験(レストランで働いたことはあるか)
・仕事内容について(調理の経験、メニューはわかりそうかなど)
最後に、「何か質問はある?」と聞かれます。勤務時間など質問があれば聞きましょう。
【注意点】
日本でも共通していますが、注意点は以下になります。
・時間厳守。道に迷う可能性も考えて、早めに到着するようにしましょう。
・元気に挨拶しましょう。
相手の目を見て、ハキハキ話しましょう。英語の場合は、やや大きめのボリュームで話すと、相手も聞き取りやすいと思います。
・相手の質問が聞き取れなかった場合は、曖昧に返事をせず、「Sorry?」と聞き直しましょう。
・面接が終わったら「Thank you for your time」と伝えましょう。
【面接の結果】
面接の最後に、「後日連絡するね。」と言われます。
不合格の場合は、連絡がない可能性があります。
合格の場合は、「トレーニングにきて!いつ来れる?」と連絡がきます。
もしくは、面接中にトレーニングの話題がでます。

まずはトレーニング
トレーニングまでいけたら、基本的に採用と思って大丈夫です。
【トレーニングって何?】
日本では馴染みがないトレーニングですが、まずはお試しで働く!という意味合いです。
トレーニング中、仕事ぶりがあまりにも悪ければ本採用してもらえません。
逆に、仕事内容や環境が自分に合わないと思ったら、採用を断ることもできます。
ちなみに、トレーニング中もお給料がもらえます!!
雇用主が、トレーニング中のお給料を支払わないのは違法になります。
万が一、お給料をくれる様子がなければ、はっきりと確認しましょう!
実際に知り合いが、トレーニング中のお給料をもらえないことがあり、オーナーに怒って聞いたら、すぐに謝罪して支払ってくれたそうです。カナダでは受け身ではいけません!
【トレーニングの内容】
基本的に、トレーニングだからといって特別なことはなく、仕事の説明を聞いて、覚えて、働きます。
トレーニング期間は、お店によって違います。わからなければオーナーに確認しましょう。
私は、タイレストランの時は、日本人のワーホリの方がいたので、その方に色々と教えてもらいました。
その方が休みの時は、シェフになんでも聞くようにしていました。
今働いている日本食レストランは、同じランチタイムに働いている方に教えてもらっています。
マネージャーからも、「わからないことがあれば、〇〇や〇〇に聞いてね!」と言われました。
はじめに教えてくれる人が必ずいるので、困ったことがあれば、その人に何でも聞きましょう。
【トレーニングの注意点】
・元気に挨拶
出勤時や、はじめて会うスタッフには元気に挨拶しましょう。カナダの多くの人が、目が合うとニコッとしてくれるので、自分から「Hi, I’m 〇〇」と挨拶すると好印象です。
・笑顔
誰しも緊張すると真顔になりがちなので、意識してみましょう。
・話す時は大きめのボリュームを意識
国民性もありますが、日本人は声が小さく、ボソボソ話す印象です。私もそうですが、、、。口を大げさに動かして、大きめのボリュームを意識することで、相手にも聞き取りやすくなります。コミュニケーションもスムーズになって、自分の英語にも自信が持てると思います。
・わからないことを曖昧にしない
ついつい「OK」と返事をしてしまいますが、よくわからないまま仕事をするとミスに繋がります。わからないことはクリアになるまで、何度でも聞き返しましょう。聞き返したからといって、悪い印象にはなりません。
【提出するもの】
・生年月日、住所などの個人情報
・SINナンバー
トレーニング合格!無事に本採用!
トレーニングが無事に終了すると、本採用となります。
私はトレーニング〜本採用の区切りが曖昧で、流れのまま本採用になった感じでした。

シフトやお給料は?
【シフトについて】
お店によって使用しているアプリなど違うと思いますが、私の例を紹介します。
LINEやSlackなどの情報共有のアプリを使用し、オーナーへ、自分が働ける日や休みたい日の希望をメッセージで送ります。
その後、オーナーがシフト表を作成し、アプリを通して連絡がきます。
土日に翌1週間分のシフトがでる、土日に翌2週間分のシフトがでるといった感じです。
急な体調不良などで休みたい時は、オーナーに直接テキストや電話をしましょう。
【お給料について】
最低賃金は州によって異なります。

チップの有無や割合は、雇用条件によります。
お給料の支払いは、月に最低2回あります。
支払い方法は、現金、チェック(小切手)、Money Order(郵便為替)、銀行振込など。
私が働いたことのあるお店では、小切手、銀行振込でした。
銀行振込の場合は、銀行口座に関する書類を提出します。
もし仕事のトラブルが発生したら?
仕事をしていると色々なことがあります。
もし、休日手当がもらえない、ユニホームを買うように言われた、ハラスメントがあったなどのトラブルがあれば、まずは各州の労働基準法を確認しましょう。
また各州の労働基準局に電話相談すると、アドバイスをもらうことができます。
日本語で相談したい場合は、在バンクーバー日本国領事館、在モントリオール日本国領事館に連絡してみるといいと思います。
BC州 労働基準局;Employment standards
QC州 労働基準局;Commission des normes du travail

タックスリターンは忘れずに!
タックスリターン(Income tax return)とは、日本でいう確定申告です。
日本では企業が年末調整として行っていますが、カナダでは個人で申告します。
カナダで仕事をすると、お給料から税金が天引きされます。
タックスリターンをすることで、払いすぎた税金を後から返してもらうことができます。
2月になると、オーナーからT4(源泉徴収票)を受け取ります。
受け取ったT4をもとに、前年の1月〜12月の1年分の申告をします。
申告期限は4月末となります。(期限を過ぎても申請可能)
私は、TurboTax というアプリを使用し、解説ブログなどを参考にさせてもらいながら、毎年申告しています。
自信のない方は、代理店に委託してもいいと思います。
面倒と感じるかもしれませんが、将来カナダでの永住権を目指している方は、タックスリターンなどの税金関係のことはきちんとやっておいたほうがいいです。
最後に
はじめは緊張することが多いと思いますが、仕事をすることで多くのことが得られます。
カナダでは多くの国、人種、文化、性格の人が働いているので、仕事をしながら日本ではありえない!ということが多発するし、そんな感じなんだ!とびっくり面白いこともあります。
私自身も、自分の英語が思うようにできなくて、反省する日もありますが、それ以上に色んな人とのコミュニケーションが楽しいときもたくさんあります。
職場でお友達ができて、休日に一緒に遊んだりすると、カナダ生活が何倍も楽しくなります。
仕事面で、日本とは働き方が違うので、慣れてくると「カナダっていいなー」と感じることが多いと思います。
この記事を読んでくれた方が、素敵な仕事に出会えますように。
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